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地震・雷・火事・オヤジ/tribute

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東北地方で地震があったと聞くと、父を想う。
心配もあるが、笑いがおなかからこみあげてくる。

就寝中に地震が起きたりしたら、大変だ。
父は布団をはねのけ、はだしで外に走る。
両親と一緒に寝ていた姉と私は、父の両手に抱えられ、
外に連れ出された。
子どもとはいえ、両手で持つのは、さぞ、重かっただろう。

妹が生まれ、妹もしばらくして、別に寝るようになった。
当然、地震への対応は変わらない彼のスタイルだった。

そんな我が家に子犬が来た。小犬といっても北海道犬だ。緒方拳とも違う。
なんと父は一緒に寝はじめた。
私は、犠牲者(犬)がまた増えたと、内心ほくそえんだ。

グラグラッ・・・。
ポチ(犬)がきて、初めての地震が来た。
私は初めての瞬間を見逃さないよう、飛び起きた。
庭を見た。

ポチ連れてた。
ポチは予想外の散歩に明らかに戸惑っていた。
西郷ドンかよ。
しかし、父の表情は、不安そうだった。
初めてみる顔をしてた。

小さい頃、いたずらばかりする私を蔵に閉じ込めた顔ではなかった。
(「若草物語」でも、二女ジョーが一番活発だったし)

人は両親を一組の男と女と見れるようになることで、大人になるってのが
私の持論だ。
私の場合は、もう一度、「両親」を意識するのは自分の赤ちゃんを抱いた時かも
知れない。

ちなみに母は、地震の時連れて逃げてもらえないそうだ。
重いから、というのが理由らしい。
by takakottipotti | 2004-06-17 23:33 | トラックバック